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2006年08月04日

●[雑談9]その一球がドラマ

「どうして高校野球の応援をする女の子はあんなに泣くのか?」という話を寮の後輩としていたのだが、別に泣くのは女の子だけではない。いつも野球を見てきた多くの人々が、心の中ではらりと涙を流す、それが甲子園、そして高校野球というものである。

先月30日、奈良県大会の決勝を観に行ってきた。

天理対斑鳩(いかるが)・法隆寺国際。奈良県初の夏4連覇を目指す天理は準決勝で強豪・智弁学園を下した。事実上の決勝を制した勢いで、一方的な試合になるのではないかと思っていたのだが、私が県立橿原球場に到着した3回表ではまだ0-0。しかも4回、斑鳩・法隆寺国際は二塁打からバントと犠牲フライで先制する。予想外の展開だ。

斑鳩は最近こそ03,04年に春センバツに出場したが、夏は勝てば初出場。天理、智弁、郡山の奈良3強以外の出場となると、実に1969年以来となる。しかも、片桐高校との合併で、「斑鳩」の名前で出場できるのは今年限り。既に1,2年生は法隆寺国際高校の生徒であり、今年は合同チームでの出場である。

6回にもエラーとタイムリーで2点を追加、7回に2点取られるものの、ピッチャー永田の変化球は終始冴えわたる。いよいよ9回。大会通して抑えとして活躍してきた山添がピッチャーに入り、永田はライトへ。1人抑えるが、連打に好走塁も重なり2,3塁、逆転サヨナラのピンチ。永田が再びマウンドに上がる。ここであいつに投げさせなければ、そんな選手の思いがにじむ監督の采配。4番主将の藤原を敬遠して満塁策。対するは5番、今日ノーヒットの高橋。

永田の渾身の一球は、高橋のバットに当たる。地面に叩きつけられたボールは大きくバウンドし、前進守備のショートの頭上を越えていった……。
斑鳩000102000 /3
天理000000202x/4
天理高校は4年連続23回目の出場

終了後、一緒に見に行った友人と話した。結果論ではあるが、前進守備にせず1点は仕方ないと割り切っていれば、ダブルプレーで試合終了だっただろう。しかし「1点もやれない、延長になったら天理には勝てない」という判断。あそこで彼らに前進守備をさせたのは、監督ではない。春夏あわせて全国優勝3回の強豪が積み重ねてきた「天理」という、名前そのものである。勝った天理も、負けた斑鳩・法隆寺国際も、そしてスタンドの観客も、みんなが泣いていた。青空から照りつける日差しがまぶしかった。

▲試合終了後、応援席前で整列する斑鳩・法隆寺国際の選手たち

コメント

最高やね。こういうドラマがあるから高校野球はいつまでも魅力的。
天理を応援に甲子園へ行きます。

野球の面白さ、難しさを痛感させられる試合だった。
僕らのチームも大会に敗れ、秋からは新チーム。ホント、夏は別れの季節ですな。

そーいえば、きのしたが観戦にいくと負ける、なんてジンクスがありましたね。

>YuYu
天理うちわをもらってきてください。

>kz
わざわざ京都からありがとねー。

>つじなか
あったな。懐かしき近鉄バファローズ。

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