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2006年11月27日

●[ばくちのち 15]雪に願えないこと

後輩に誘われて、ディープインパクトのジャパンカップを観戦してきた。まあ、勝たなければならないレースを勝った、そして物語がまたひとつつくられた。それだけのことなのだが、同時に流れてきたのは「ばんえい競馬廃止決定的」というニュースである。

以前、映画『雪に願うこと』を紹介したが、それも人気回復の起爆剤とはならなかったようだ。とてつもないホワイトナイトでも登場しない限り、道産子がそりを引く、世界的にも珍しい競馬が来年3月で幕を閉じることになる。

競馬は文化だ、と言う人もいると思うが、こういうニュースを聞くとき、やはり競馬は文化でもスポーツでもなく「ギャンブル」なのだ、と思わざるを得ない。もちろん、国によって取り巻く状況は違う。イスラム教国のUAEでは、馬券販売はいっさいなしで国が運営しているわけだし、文化としての競馬も成立しよう。しかし、この日本ではそれはなかなか難しい、ということを物語るのが、ここ十数年の地方競馬の相次ぐ廃止である。いや、そうやってバブル期以後と限定せずとも、競馬場は減少の一途であるのだ。

世の中には「娯楽の多様化」という恐るべき史上最強馬が走っており、それがバッタバッタと地方競馬場をなぎ倒していくのである。考えようによっては、ディープインパクトのように爽快ではないか。

とても残念だが、諸行無常、なくなるものはなくなる。しかし、ジャパンカップ4着のコスモバルクに哀愁を感じるように、廃止される(であろう)ばんえい競馬に思いを馳せるのは勝手だ。いま一馬券師にできることは、今はもう「ない」ものが昔「あった」ことを、細々と語ることぐらいだろう。

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