●渋谷に死す・第1話
メガネをなくした。
日吉で飲み過ぎ、渋谷行きの各停で帰ったところぐらいまでは記憶しているのだが、気がつくと渋谷と思しき都会の真ん中にいた。駅構内、などではなく、どこかの坂にいた。そしてメガネがなかったので場所を確認することもままならず、タクシーで帰った。2000円もかからなかったので、やはり渋谷だったのだと思う。
記憶はある程度復元できる。PASMOの出場履歴を見ると、やはり渋谷で出ていた。東急渋谷駅の忘れ物窓口で、メガネを探してもらう。簡単に特徴を話す。「色が違うんですけど、きのう夜に1つお届けがありまして、ご覧になりますか?」と言われたので、ダメモトで「はい」と答える。やはり違った。
そのおねえさんはいわゆるメガネ萌えな人で、私はもう少しで「じゃあ、あなた(のメガネ)をください」と言うのをこらえ、東急渋谷駅を後にした。今日も変質者にならずにすんだ。

